18きっぷで身延線を乗り通す
8月の白河行きのために買った青春18きっぷは2回分だったので、9月10日までにもう一度、どこかに出かけないといけません。候補に上がったのは房総半島一周、高崎まで行って上信電鉄の様子を見る、久々に身延線を乗り通すの3プラン。日取りはいろいろあって期限ギリギリの10日しか空いていません。そうこうしているうち、8日の台風15号で千葉は大きな被害を受けたので、房総半島一周案はボツ。上信電鉄もまぁそんなに急いで行くこともなかろうということで、身延線乗り通しに決定しました。実は先週あたりにたかべえさんとOER3001氏が18きっぷで身延線を乗り通されたようなので、それの真似とは思われたくない。お二人は中央線~身延線~東海道線という順序だったので、私は東海道線~身延線~中央線という逆回りにしてみました。これは身延線内で交換する列車を順光で撮れるということも計算に入れています。
出発は新宿8:27発の湘南新宿ライン2829Y平塚行き、そこで東京から来る1839E熱海行きに乗継ぎと予定していました。しかし、予定より早めに家を出られたので、新宿8:05発の2525Y大船行きから戸塚で3521E快速アクティー熱海行きに乗継ぎ、熱海には9:53に到着しました。ただし、2525Yは5分ほど遅れていたので、定時なら戸塚で3分待ちのところがほぼ同時到着となり、綱渡り的な乗継ぎでした。熱海では9:59発の静岡行き1441Mに乗換え。211系6連のトイレなし編成ですが、ホームを移る時にドレン抜きしておいたから安心です。座席を確保したら伊豆急の金目鯛電車(だと思う)が到着したので、1枚撮っておきます。
天気もよく、車内には18きっぷの同業者も何人か見受けられます。三島では車内から伊豆箱根鉄道の電車を1枚撮っておきました。
10:34吉原到着。ここでちょいと岳南電車を眺めていこうという魂胆です。
ところが、上りの副本線(写真右)に貨物列車が止まっていて、岳南のホームが見通せません。跨線橋の窓は嵌め殺しなので、上から撮るのもダメです。
なんとかホームの端から望遠目一杯にしても、こんなくらいにしか写せません。2本目は単行の7000形でした。富士急から来た9000形(元京王の5000)は動いていないようなので、岳南の撮影は諦めます。
この日の朝、掛川で人身事故(触車事故といっていた)があったとかでダイヤが乱れ、次の10:51発1443Mはウヤになったようです。時間つぶしに止まっているコンテナを撮りまくりました。JOTのコンテナは1個だとたいてい一番端に乗っています。
これはあまり見たことがない。
最近のごく当たり前のやつ。
台車も写しておこう。これはコキ107の台車で、軸バネが付き、ホィールベースもコキ103用より少し長いようです。
上りの三島行き。東海道本線でセミクロスの3000番代は珍しい。
当初、熱海から乗る予定だった433Mが10分ほど遅れて到着。211系と313系の4連で結構混んでいました。富士までの1駅ですが、全行程で唯一の立ちんぼです。その昔、東京から「ながら」の戻りの373系に乗ると富士着が8時ちょい前で、ホームの先端に行き、上りの特急「富士」を撮影したことがあります。
下り副本線に懐かしい緑のコンテナがいたので、撮影しておきました。そういえばブルーのコンテナもいつの間にか見なくなっています。
身延線の西富士宮行きが発車。かつては2ドア3ドアが入り乱れた旧国が発着していましたが、いまはすべて313系3000番代です。一旦改札を出て、昼飯用のパンを仕入れておきました。
甲府行きの3631Gは12:14発。全線通しの列車は昼間だと2時間に1本くらいですが、ご覧のようにガラガラでした。
ボックスシート、JR東のE233系なんかよりはるかに本格的です。
ホームには駅弁屋が運営する立ち食いそばがあります。こういう様式、首都圏ではほとんど見られなくなりました。発車の3分前に特急「ワイドビューふじかわ5号」が先発するのですが、東海道線の事故の影響で遅れているためそれを待たず、ほぼ定刻に発車しました。
西富士宮で遅れた特急を待避。2駅先の芝川を通過しないと青信号が出ないので、10分以上止まっていました。ここを出るとカーブしながらぐんぐん高度を上げていきます。富士の市街地が眼下に広がる景色は、逆方向から来て急に視界が開ける方が、より感動的です。
十島で3630Gと交換。ここで4・5人降り、車内は1両に10人ちょいくらいになりました。以下、交換する列車は曲がりなりにもすべて撮影しました。
甲斐大島では特急「ワイドビューふじかわ8号」と交換。定時では6分停車して特急を待つのですが、西富士宮で遅れが出たため、特急が先着して待っていました。
12:43身延着。おっ、随分人がいると思ったけど、冷静に数えたら10数人です。
波高島で3632Gと交換。背後に中部横断自動車道のICが見えています。ここから南の方はまだ一部が工事中ですが、全通したら身延線はますますま影が薄くなることでしょう。ここを出てすぐのインカーブでは、1981(昭和56)年4月に旧型国電を撮影しています。今は田圃が耕作放棄されて草や灌木が生い茂り、撮影は難しそうでした。
14:24鰍沢口到着。少々尻も痛くなってきたので、ここで途中下車します。
右が乗ってきた甲府行き3631G、左が富士行き3634G。富士からの運転士は身延で交代してそのまま便乗、ここで降りました。
どうするのかと思ったら、側線に止まっていた編成に乗り込んでパンタを上げ、クーラーを起動しました。この編成はパンタが1個で、よく見ればロングシートの2300番代でした。運転士は駅舎に引き上げてしまいましたが、15:46発の甲府行き3745Mになるようです。時刻表から推測すると、列車番号末尾にGが付くのはセミクロス車、Mが付くのがロングシート車と思われます。
駅舎は本当にこぢんまりしていて、出札などの設備はありません。青い片流れ屋根の部分が乗務員の詰め所なのでしょう。その左の小さい建物がトイレです。駅前は何もなく、鰍沢の街は富士川の対岸にあるようです。だから駅名は鰍沢口なんですね。富士川を渡る橋まで歩いてみようかとも思ったのですが、見事なカンカン照りなので、100歩くらい進んで引き返しました。
次の甲府行き3743Gは、14:51に到着する3732Gの折返しで、左の特急「ワイドビューふじかわ10号」が発車した2分後の15:03に発車します。乗客は2両で20人足らずでした。
鰍沢口からは平坦区間になり、東花輪で3636Gと交換。側線に3連でロングシートの2600番代が止まっていました。朝のラッシュ時に動くのでしょう。
南甲府で3734Gと交換。学校帰りの高校生や、都会風のオネーサンも乗込んできました。次の善光寺を出れば中央本線と並走します。
甲府到着は15:50。営業キロ88.4km、運賃計算上の換算キロは97.2kmになります。一気に乗通せば概ね3時間弱、特急なら2時間を少し切るくらいですが、普通列車で乗通そうという物好きは、十中八九鉄オタでしょう。
甲府駅の身延線ホームの位置は昔と変わりません。たかべえさんのブログにも同じ位置に茶色のロクヨンと211系が写っていました。中央線への乗継ぎ時間が少ないので、ロクヨンの撮影は諦めました。
15:59発の高尾行き548Mはすでに停車していて、余裕で座れました。ただし、211系2000番代の6連なので、オールロングシートです。定刻に発車し、塩山を過ぎると右にほぼ90度カーブしながら笹子峠に向かって登ってゆきます。眼下に広がる甲府盆地、これもお気に入りの景色です。勝沼ぶどう郷の駅前(駅下か)にEF64が保存されているのは知りませんでした。次の機会に下車してみましょう。
笹子トンネルに手前から雲行が怪しくなり、トンネルを抜けた甲斐大和はものすごい土砂降りになっていました。ここで11分止まって特急「かいじ18号」を待避します。これ以後はめぼしいところもないので撮影は終了。高尾でE233系に乗継ぎ、高円寺には18:41に到着して、18きっぷの旅は終わりました。なお、本日の支出はパンとおかずで560円でした。
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