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2019年5月 6日 (月)

本日限りで引退、近江鉄道700形

 空前の10連休も今日で終わり、といっても明日から気分一新して働くわけではありません。それはさておき、本日、表題のとおり近江鉄道の700形がラストランとなりました。

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これがその700形。1998(平成10)年5月12日竣工で、西武鉄道400系のクモハ438・437を改造したものです。これ以前に同じ400系改造の800形が10両在籍していましたが、ちょうどこの年が本線の開業100周年にあたるのを記念したスペシャルバージョンとなったのです。写真を撮影したのは1998年11月、八日市線とのジャンクションである八日市です。関西方面への途中で、特にこれを狙ったわけではありませんが、うまいこと撮りやすい位置に止まっていました。

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パンタが付いている方が701、パンタなしが1701です。連続窓の車体はJR西日本の221系を意識しているのでしょう。足回りのほか、扉、クーラー、グロベン、パンタなど、使えるパーツはそっくり流用しています。

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前面はかなり尖っていて、エッジを強調しています。このあたりもJRのジョイフルトレインを参考にしているのだろうと思います。

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車内は転換式クロスシートが扉間に5列、車端部に2列並びます。このシートはJR東日本の185系がリニューアルした時の発生品だそうです。

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2両とも車端部に車いすスペースがあります。袖仕切りにクロスシートのパーツが流用されています。

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このあと、近江八幡行きとなったので、途中駅で折り返してくるのを待ちました。走行写真はこの1枚だけです。700形は「あかね号」という愛称が付けられ、沿線の女子高生からは、これに乗れたらその日はいいことがある、と親しまれたとか。私が撮影した時はどこにも「あかね号」の表示はなかったので、命名はもう少しあとだったのかも知れません。
 近江鉄道の公式サイトでは老朽化により引退とありますが、足回り流用にせよ登場後21年で廃車はちょっと早すぎるようにも思えます。すでに後輩の900形が2代目「あかね号」となっているものの、引き継いだのは塗色だけで車内はロングシート。もうじき西武鉄道で10000系の廃車が出るはずなので、そのシートを流用してクロスシート化されることを期待しましょう。

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コメント

近江鉄道700形って、出たときから然程興味が湧かない車両でした。
もう少しオリジナリティを出せなかったものかと。
中小私鉄の限界なのでしょうかね。

OER3001さま、
洗練さはないけど、既成のパーツと自社の技術でまとめた努力作だと思います。数本改造する予定だったらしいのですが、バブルがはじけてあとが続かなかったのが残念なところ。

4,5年前、未乗の多賀線、八日市線にケリをつけるべく、八日市でフリー切符を購入。
先に多賀線をやっつけようと本線上りホームに行くと、隣の八日市行きがコレだったので予定変更。
快適な車両でした。もう、引退ですか・・残念ですね。

遥か昔、三岐鉄道に行った時山越えし八日市で700系営業運転、彦根で800系の改造工事を見学
した憶えがあります。あの彦根の工場で401系をこれだけの改造工事を行った技術に敬服しました。

シグ鉄さま、
椅子にガタがきて、補充できないのかも。ロングシートにしても構わないんだけど。

ぬか屋さま、
こことか静鉄、自社で電車を作ってしまうのは凄いと思います。

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