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2017年4月 3日 (月)

近鉄奈良線、額田あたり

 あの、毒にも薬にもなる高名な鉄犬ブログで、3月23日に近鉄奈良線の枚岡あたりが取り上げられました。実はこの近辺、私も下車して写真を撮ったりしているので、二番煎じ、後出しジャンケンを承知で、当時の写真を掘り出してみました。撮影は2008年5月28日。神鉄6000系のお披露目を取材した翌日です。

P5287514準急に乗ったので石切まで来てしまいました。私は残念ながら旧生駒トンネルは知りません。幼いワンワン氏がオバアチャンに連れられて行った石切さんはここが下車駅。正式には石切劔箭(つるぎや)神社といい、おでき、腫れ物(関西弁では「でんぼ」)の神様だそうです。線路の西側に参道が続いていますが、今ならけんはんな線の新石切の方が近い。

P5287518ワンワン氏は枚岡で降り、奈良寄りの踏切で撮影されていますが、私が降りたのはそれより1駅先(奈良寄り)の額田です。これは大阪方面行きの駅舎、なんともささやかな造りで、駅員はいないようです。読みは「ぬかだ」ではなく「ぬかた」。日本史で出てくる額田王(ぬかたのおおきみ)に縁があるのでしょうか。

P5287516そのホームの全設備。トイレは確かなかった。およそ近鉄随一の幹線の駅とは思えません。

P5287517駅を出てすぐの踏切の脇にある勾配標。奈良線は瓢箪山を出ると生駒山に向かっての登り勾配になります。枚岡、額田、石切の3駅は30‰を越える勾配の途中にあり、駅の部分だけ、少し勾配が緩くなっています。

P5287522線路の両側に道がありますが、午前中だったので列車が順光になる東側を歩いてみました。こちらが山側になります。

P5287523少し石切寄りに歩くと、勾配は心持ち緩くなります。

P5287524石切との中間あたり。8000系3+3の快速急行が下ってきます。

P5287532このあたりは等高線の縁を線路が走り、西側(画面左)は大阪市街が見渡せます。しかし、現実には家が建込み、写真はこのくらいが精一杯でした。実はこの景色、私の記憶にある最も感動した2大シーンのひとつなのです。初めて大阪に行った昭和39年か、あるいはその翌年かも知れませんが、奈良から近鉄で大阪に向かい、生駒トンネルを抜けたら、右手の車窓からいきなりこういう光景が目に飛び込んできました。関東平野に住んでいる人間にとって、こんなに高低差のある光景は初めてで、思わす「あっ」と声が漏れました。
 これがもし逆に大阪から奈良に向かっていたら、徐々に目が慣らされて、それほどのインパクトはなかっただろうと思います。ちなみにもうひとつは鹿児島本線の戸畑から黒崎あたりで、ここを421系の特別快速で通過したら、海側に延々と工場が切れ目なく続き、夜なのに明かりが煌々と灯って、ところどころの煙突からは赤い炎が出ていました。まだ八幡製鉄が盛業の頃で、ここが社会科で習った北九州工業地帯の真っ只中であることを実感したのです。

P5287525また額田寄りに戻ります。

P5287538線路の西側から踏切を狙ってみます。静かな住宅街だけど、そこそこ人や車が通ります。

P5287541カーブと勾配で捻れた線路がおもしろい。

P5287543上りも下りも糞電車。でも私はこの顔、そんなに嫌いではありません。

P5287546新旧の顔合わせ。

P5287547通過列車が多いので、踏切が閉まっている時間は結構長い。

P5287548架線柱に貼り付けられた数字は、列車種別毎の制限速度を表しています。

P5287556枚岡寄りの踏切から。ホームの延びた分は急勾配にかかっています。

P52875582009年春の近鉄~阪神直通運転に備え、阪神車が試運転をしていました。実はこれも狙っていたのです。しかし、ちょっとピントが甘い。

P5287567いい場所がないかと枚岡まで歩きました。ワンワン氏とほぼ同じアングルのケツ撃ちです。

P5287562枚岡は駅の西側に駅名の由来となった枚岡神社があります。

P5287566この駅もホームはカーブにかかっていて狭い。快速急行なんかが通過する時は、どこかに掴まっていないと飛ばされます。

P5287569大阪平野に下りた瓢簞山で、阪神電車の戻りを待ちました。今度はしっかりピントが合っています。

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コメント

私が最初にここを乗った時は大阪⇒奈良の向き、東花園車庫を見ながら「なんでこんな向きに作るんきゃ?」などと考えているうちにトンネルでした。
毒にも薬にもなる! 笑いました。

石切を出た難波行き右側車窓にこの景色が広がったらいまもハッとします。
おばあちゃんといった石切駅はなんかいまの石切駅とはまったく印象が違うのですが、もしかすると旧線時代だったのかー?!
モハメイドペーパー王が糞電車、なんておっしゃってはいけませんよ(糞爆)

思わぬところで糞電車ってフレーズが~Cedarもそこにびっくりしました。
しかしあの辺はやはり写真撮りにくい、印象を絵にしにくい場所ですね。

シグ鉄さま、
進行方向が変わると、同じ沿線でも見落としてしまう景色と、新たに気付く景色があります。完乗は1方向だけではダメですね。

わんわん、毒にも薬にもどうぞぅさま、
まぁ、毒と薬、変人と天才は紙一重ですから。新生駒トンネルは昭和38年の開通だから、小学校に入る前くらいだと旧線かも知れませんね。

Cedarさま、
糞電車は言葉の遊びです。ここに限らず、勾配を目で感じたように写すのは難しいです。

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