鉄道強要講座(袖仕切り・その3)
まだまだしつこく袖仕切りの3回目。仏の顔も三度というので、これが最後です。その最終回は東京メトロの05系を取り上げます。この形式は1988年から2005年までに10連43本が新製され、実質的には形態や制御装置などから5形式くらいに分けられます。そして、袖仕切りにも17年間にわたる試行錯誤のあとがみられるのです。(1))高周波分巻チョッパ制御の01~18編成(1~5次車)で、ほぼ同時期に登場した03系に準じています。01~13編成は廃車(一部は北綾瀬支線用に転用)、14~18編成(ワイドドア)はVVVF改造で内装も変更されたので、このタイプは現存しません。
(2)VVVFインバータ制御になった19~24編成(6・7次車)。同時期の06・07系とほぼ同じです。(1)との違いは、横棒の部分がパイプの剥き出しではなく、モケット張りになったこと。
(3)前面デザインが変更され、前照灯、尾灯が吊り目になった25~33編成(8~10次車)。座席も片持ち式になりました。座席間の掴み棒は後付けです。
(4)08系と同仕様で、4M6Tから5M5Tになった34~39編成(11・12次車)。座席間の掴み棒は最初から装備していますが、まだ直線状です。
(5)足回りは(4)と同じ、車体が摩擦撹拌接合(FSW)による日立製作所のA-train仕様になった40~43編成(13次車)。(3)を少し角張らせた感じです。
(6)登場時に画期的なデザインといわれた6000系1次試作車。個人的にはちょっと落ち着かない感じがします。
(7)6000系量産車。この方が車内が広く見えます。
(8)最近のメトロで一番前衛的な16000系。東急5000系「ひかりえ号」もこんな感じです。
(9)ややおとなしいデザインに戻った1000系。最新の13000系は(8)と(9)の折衷形みたいな気もします。
« いつまで走る? 都電7000形 | トップページ | 東武鉄道、ダイヤ改正の裏側 »
「鉄道全般」カテゴリの記事
- 18きっぷで身延線を乗り通す(2019.09.13)
- 白河発、青春18きっぷの旅(2019.09.04)
- 品川に現れた相鉄の電車(2019.09.01)
- よく似てる(2019.07.28)
- 初撮り(2019.07.03)
うー
昨今の電車は外だけではなくて内側も形態いじくって遊んでる、って感じがしてきましたー。
落ち着かない、かもですが6000系のコンセプトは力強かったんだなあ、と、ずらっと並べて拝見できたおかげで見直しました。
投稿: いぬまんけー | 2017年3月29日 (水) 11時11分
色々開発するけど、決定版は無い~歯ブラシとか髭剃りのようなモノですかね?
投稿: Cedar | 2017年3月29日 (水) 11時37分
いぬまんけーさま、
遊んでいるのか、担当者が変わると別の方向に行くのか。地味なところでいろいろ試行錯誤しているのは確かです。
Cedarさま、
それぞれに一長一短があり、ダントツ、ぶっちぎりの1位はないようですね。この先も楽しみです。
投稿: モハメイドペーパー | 2017年3月29日 (水) 20時05分
仕切りとドアの間隔にもいろいろありますよね。
人ひとり楽に収まるスペースがある車両、結構ギリギリまで仕切りが来ている車両。
仕切りに濡れた傘をかけるのはやめてほしいですね。
投稿: シグ鉄 | 2017年3月30日 (木) 17時17分
シグ鉄さま、
戸袋部分の立ち席スペース、これもなかなか悩ましい問題です。ロングシートの1人分の幅を決め、残った部分の1/2がドア脇スペースになりますが、ホームドアが普及すればドア間寸法も限られてきます。傘をなるべくかけにくい形状なんかも研究されているのかも知れません。
投稿: モハメイドペーパー | 2017年3月30日 (木) 20時23分