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2017年1月14日 (土)

西武鉄道安比奈線を歩く(その1)

  西武鉄道にはもう半世紀以上も休止のままになっている路線があります。といえばちょっと訳知りの方なら「ああ、あれか」と思い当たるでしょう。そのあれとは、新宿線の南大塚から分岐している
       安比奈線  なのです。
 安比奈線は入間川で採取した砂利を運ぶため1925(大正14)年2月に開業し、1963(昭和38)年に休止となっています(砂利採取が禁止されたのは1967年なので、それまで営業していたという説もあり)。しかし、将来の車両増加を見越し、終点付近に車両基地を作る計画があったために廃止とはならず、現在に至るまで「休止」となっています。
 なかば忘れ去られた安比奈線ですが、昨年2月、西武鉄道は安比奈の車両基地建設計画を中止すると発表。こうなると安比奈線を存続させる意義はありません。ウィキペディアでは早々に「休止期限が切れる11月30日付けで廃止された」と書き換えられています。
 だが、しかし。西武鉄道の発表はあくまで車両基地建設計画の中止であり、安比奈線の廃止については一言も触れていません。2月以降のニュースリリースを見ても、安比奈線を廃止しましたという項目は確認できていません。まぁ、正式な廃止は時間の問題と思いますが、このブログではまだ休止中という扱いにしています。
 ということで、正式な廃止になる前に現状を見ておこうと、12月21日、野方から新宿線に乗り、現地へと向かいました。

P1133730まずは安比奈線の概略から。図はちゃんとした地図をトレースしているので、方位、距離はほぼ正確です。右下が西武新宿線の南大塚、左上が入間川で、赤線が安比奈線。〇囲みのABCD~Nは写真の撮影位置を示し(文字が細くて見にくいですが、少し拡大できます)、緑の部分は雑木林です。

Pc213443南大塚到着。次は終点の本川越です。

Pc213448橋上駅の通路から本川越方向を見たところ。右端が新宿線、安比奈線は左にカーブして赤線のように線路が続いています。

Pc213449駅前の案内板には安比奈線が書き込まれています。×が終点と思われる所。左上の〇囲みが入間川を渡る八瀬大橋です。

Pc213441下りホームから見たところ。右側の広がった部分は留置線だったのか。

Pc213456上の写真の道路から。架線柱は片持ちの木柱(右側)で、老朽化で倒れるのを防ぐため、左側にコンクリートの柱を建てて支えています。

Pc213454同じ位置から駅方向を見る。ここに見えているレールは本来の安比奈線にはつながりません。保線用の資材置き場などとして使われていたのだろうか。

Pc213458A~B地点の中間あたり。だんだん線路敷が狭くなる。

Pc213460B地点で国道16号線を横切る。

Pc21346316号線から南大塚方向を振り返る。

Pc213465C地点手前で入間川街道と交差。16号線からC地点方向を見る。この先しばらくは架線の名残が見られる。

Pc213467C地点のあたり。線路敷は複線分のように見える。

Pc213470線路内は一部が畑になっている。「耕作するな」という立て札はない。

Pc213471D地点まで来るとだいぶ周囲が開けてくる。市街地らしいのはこのあたりまで。線路は入間川の手前までほぼ直線が続く。

Pc213472水路を2本跨ぐ。右が赤間川で幅は狭いが水深はそこそこある。*地図は手前の橋が川からずれています。

Pc213473枕木は見事に朽ち果てている。ここを渡るのは止めておいた方がよさそう。

Pc213556次の橋梁は2連のガーダー。奥に方に細い水路があるが、昔はもっと川幅があったのかも知れない。

Pc213478D~E地点の中間あたり。踏切部分に一応の柵はあるが、線路内へは自由に出入りできる(本当はダメなのか)。

Pc213479上の写真の踏切を渡った先。レールはかなり落ち葉で埋まっている。本来の木製架線柱は朽ち果てたのか、コンクリートの柱だけが建っている。

Pc213480細い水路を渡る。このくらいの幅だと、もともと桁はなかったのだろうか。

Pc213484E地点は架線柱がなく、最も周囲が開けている。線路は枯れ草に隠れているが、境界標でその存在がわかる。

Pc213489F地点は道路が並行する。赤囲みはレールの上に角材を渡し、踏切代わりになっている。

Pc213546同じ位置を反対側から。雰囲気が名鉄美濃町線の上芥見付近と似ている。
*その2に続く。

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コメント

いやはや恐れ入りました。
どこかのダラと違ってクルマなんて使いませんよね。
歩いて往復だとゴルフ1ラウンド以上ありそうです。

耕作禁止は基本です。そこを手抜くと畑だらけになってしまいます。
名鉄の指導が必要ですね。

安比奈のあたりって今もあまり開けてないのですね。鉄連の残骸の廃車体やらを、学生時代に仲間に連れられ撮りに行ったことがあります。

シグ鉄さま、
ほとんど並行する道路がないので、クルマどころかチャリでもダメですね。自分の足だけが頼りです。

Cedarさま、
駅から10分も歩けば、家並みは疎らです。国木田独歩ではないけど、武蔵野の面影は入間に残れり、というところですね。

何年前だったか西武鉄道主催のこの廃線歩きに参加したことがあります。

まだ残っていたのですね!あの時は砂利採取場まで行ったように思います。
写真 たくさん撮りましたがパソコン逝去とともに消えてなくなりました。

坂Sさま、
正式な廃止が決まれば、最後の沿線ハイクが開催されるかも知れません。画像の保存、パソコンはあくまで仮置き場ですね。

このレポート、とても興味深く拝見しました。 ここへ行ったことはありませんが、半世紀もそのままにしてあったなど信じられません。
再整備して、碓氷峠じゃないけれど、電車運転体験線なんかにしてくれたら嬉しいのにな。

OER3001さま、
その2でいよいよ河原に到達します。バブルがもう少し続いていたら、車両基地も建設されたかも知れません。実物は無理でも、レールバイクの体験運転くらいならできそうです。

南大塚は時々行っているのですが、このような廃線跡があるとは知りませんでした。今度行ったらば、駅そばだけでも確認してみようと思います。16号線も何度も行き来しているのですが、そういえば線路をまたいでいるようでした。丸亀製麺の少し前かな?確認してきましょう。

ぼっちぼちさま、まし
16号との交差部分、10年くらい前はレールの上をアスファルトで固めていましたが、現在はレールが撤去されているようです。両側は注意していれば線路が見えるはず。

こりゃスゴい!
スグ逝きたい!
まずは「作らないでください」の建て看を自作してから!

じゃりんこわんわんさま、
思い立ったらすぐ行動してください。今なら同業者と出会うことはまずないでしょう。

安比奈線の線路を見ると、廃止後も線路が残っていた越後交通長岡線を思い出します。
復活を考えて線路を残したと言われていますが、本当だったのでしょうか?

Chitetsuさま、
安比奈の終点付近に車輌基地を造り、入出庫線として利用するということで、新宿線の大深度急行線建設を発表した頃には、今にも着工されそうな勢いでした。場所が河川敷きだから、そのまま線路を敷いたのでは、前例のない集中豪雨でもろに水没しそうです。

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