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2016年10月25日 (火)

柿生に柿はあるか

 柿が色づく季節になりました。柿といえば小田急には柿生(かきお)という駅があり、名前のとおり、そのあたり一帯は柿の産地だったのです。

Dscf3867私が小田急で丹沢の麓まで通学していた頃は、秋になるとこんな光景がよく見られました。写真は「世界の鉄道1965」(朝日新聞社刊)からの転用です。場所は柿生~鶴川間ではないかな。今はこんな写真を撮ろうとしたら、本厚木より先に行かないと無理でしょう。それでもどこか1箇所くらい、電車と柿の木を絡めて撮れる場所はないかと、柿生くんだりまで出かけてみました。

Pa242691現在の柿生駅。2面2線の相対式ホームは小田急の標準的レイアウトです。

641829_0012_0003半世紀前は2面4線の島式ホームで、朝は通勤準急(写真右)が通勤急行の通過を待避していました。ホーム延長に伴い待避線が撤去され、その部分は自転車置き場に活用されています。朝ラッシュ時に準急が急行を待避するパターンは継承され、このためとなりの鶴川には上り線のみ待避線が設けられました。

Pa242689柿生駅の南口。こちらが小田原線開業時からの出入り口ですが駅前広場はなく、バス乗り場は少し離れた所にあります。

Pa242690街路灯についている旗も名産の柿をアピールしています。禅寺丸という名前の由来となった王禅寺には、今でもその原木が保存されているとか。柿と電車の絡みは望み薄なんで、せめて原木を見て昔を偲ぶことにします。

Pa242652順序が前後しますが、地図で確認すると王禅寺は王禅寺ふるさと公園の外れにあります。ここが公園の入り口。

Pa242653_2案内図はかなりアバウトです。王禅寺は赤丸の所なので、公園を真っ直ぐに突っ切ればよさそうです。

Pa242656途中にはドングリが落ちていました。

Pa242660原木ではないけど、禅寺丸の木もありました。もう実は収穫されてしまったようです。

Pa242657根本にある説明板。

Pa242662公園を外れた所にいきなり王禅寺西門が現れました。山号は星宿山だそうです。しかし、どう見てもお寺の入り口という雰囲気ではありません。

Pa242663立派な石塔があります。奥の建物は如来堂です。

Pa242674さらに進むと本堂に出ました。画面の右が柿の原木です。

Pa242673軒下にある山号の額。手を入れたばかりなのか綺麗です。

Pa242665この2本が禅寺丸柿の原木。実が残っていれば絵になったのですが。

Pa242664

Pa242666

Pa242667説明板によれば禅寺丸柿は小粒で甘みが強く、元禄の頃から付近一帯で栽培されたそうです。

Pa242677どこまでが境内なのかわからない所を歩いて行ったら、正門に出ました。ここから本堂までを辿ってみます。

Pa242681参道にあたるわけだけど、「まむしに注意」という札があるだけで、本堂はどっちなのかわかりません。取り敢えず真っ直ぐな方へ進みます。

Pa242682階段です。ここまで約5分くらい。

Pa242683階段を上がって所の山門。仁王様が控えています。この奥にまた階段があり、それを上ると最初に紹介した如来堂に出ます。境内というのか寺の敷地はかなり広く、起伏に富んでいます。約1時間ほど歩き回って出会った人は1人だけ。すぐ近くに公園やバスが通る道路もあるのに、ここだけは俗世から離れた別世界のようです。

Pa242688結局、王禅寺でも柿生のルーツとなる柿にはお目にかかれなかったのですが、最後に柿生駅のバス乗り場近くで見事な柿の木を発見しました。残念ながら禅寺丸ではないようです。

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コメント

たわわに実っていて誰も収穫しないところを見ると「しぶ柿」かも知れませんね。
正月用にしぶ柿を作っているぬか屋としては貰いに行きたいです。

柿生の待避線、憶えてます。お写真では下り電車も待避線に入ってますね。

ぬか屋さま、
今年は当たり年のようです。このまま収穫しないで実が落ちるとむ、地面がぐちゃぐちゃになります。

Cedarさま、
急行停車駅ではないので、待避しても乗換えはできない駅でした。

お三方に違うぜそれは、と言われるかもしれませんが・・・
私がガキの頃の記憶では、柿生ー百合ヶ丘間はなんでこんな大回りしているんだろう。
なんだか良くわからないうちに、新百合で直線になってしまいました。

シグ鉄さま、
小田急に限らず、昔はなるべく大掛かりな土木工事は避け、等高線に忠実に線路を敷いていました。川もできるだけ直角に(鉄橋の長さが最短になる)渡ったので、その前後に大きなカーブが発生しています。

ほぼ地元とも言える界隈を良く歩かれましたね。
柿生駅周辺は地主が土地を抑えていたため、区画整理も進まないでいたようですが、半世紀経つとそれなりの開発がなされていますね。
百合ヶ丘から柿生までは何度か歩き、Sカーブを行き交う電車を撮影したものです。

OER3001さま、
実はあざみ野~新百合ヶ丘間のバスに乗ったのが、王禅寺を訪れるきっかけになったのです。小田急と東急田園都市線を結ぶバスは、ヒマな時に乗って見るとなかなかおもしろいです。

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