世界鉄道博、終了
すでにchitetsuさんのブログに取り上げられていますが、Oゲージで走り抜いた車両を紹介して締めくくりたいと思います。
客の入りがいまひとつと心配されたのですが、8月最後の週末から尻上がりに賑わいを見せました。最終の9月11日、オープン前の行列です。実際は招待券の割合がかなり多かったとか。
日本形のブースもぎっしり。12時頃まで、列車の交代を10分ごとにして対応しました。
日本形は新幹線が2形式。500系は8連のこだまタイプです。
一番人気だった0系。
151系「こだま」も意外と知名度が高かった。厳密にはまだ151系ではなく、クハ26-モハ20-モハシ21-サロ25です。列車名の由来を知っている人は少なかったですね。
80系も「昔の東海道線だよ」という反応がそこそこありました。製作はいわずと知れたK村師匠。
短いとか、グリーン車はないのとか、かなり鋭い突っ込みがあったものの、E233系は子供に人気がありました。HINODE MODELの特製品です。
最初の頃は12連で走っていた京急1000形。8月に入ってからは4両を予備にして8連としました。全貫通が基本ですが、その日の担当者の気分で6+2、4+4となることもありました。
ちょっと地味な客車列車。オハ35が主体で、マシ38とスイテ49が入ってなんとか特急らしく見せています。牽引機は最初がC62、8月に入ってから私の好みでC59に変更し、JAMで休んでいるうち、C53との重連になっていました。
客車はクマタ製で、OJ用の薄い車輪のためそのままではポイントの先端レールで脱輪します。K村師匠の骨折りで僅かに外側に広げ、以後、快調に運転できました。
8月末頃からはさらに流線型のC55を付けた三重連。こうなると完全に担当者の遊びです。
国鉄の代表的な蒸機が勢揃い。展示したのは5500、6760、8200(C52)、C12、C51、C53、C55、C56、C57、C58、C59、C61、C62、D52、E10の15両。蒸機と客車は原鉄所蔵です。
モハ32と営団300形。どちらもあまり人気がなく、数日間走ったあとは展示用になりました。モハ32は原鉄所蔵品です。
京成電鉄AE形の新塗色8連。オリジナル塗色の6連もありました。どちらも8月後半からは展示だけです。
京成の開運号はペーパー製。残念ながら走行不良で、ずっとこの位置に晒されていました。
北総7000形。幌のためポイント通過に難があり、走ったのは最初の1週間くらいでした。
玉電200形。タマに「走らせて」というリクエストがあったものの、スピードが遅すぎて展示専用でした。このほかにキハ07形が1両あり、展示台に上がった車両は105両になります。
アメリカ形は最初のうち動力車が不足気味でしたが、持込み車両が増えて賑やかになりました。 これはニューヨークセントラル鉄道の20世紀号。
20世紀号の客車をバラしたところ。車体はアルミの引き抜き材で、床板はスライドして嵌込み、妻板と流線型部分の屋根は別付けになっています。このバラしのカラクリは、所有者に教えてもらうまでわかりませんでした。
グレートノーザン鉄道のエンパイアビルダー号。湘南電車の塗色はこれのパクリです。
UP(ユニオンパシフィック鉄道)のシティオブロサンゼルス号。
これもUPの蒸機。アメリカ形にしては小柄にみえるけど、テンダーは3軸ボギー。最後までよく走りました。
SP(サザンパシフィック鉄道)のデイライト。
これもSPだけど、詳しいことはようわかりません。
デイライトといったらこちらの方が恰好いい(GS4形)。
ペンシルバニア鉄道のGG1(手前)とアムトラック。GG1は原鉄所蔵品。牽かれる客車はやたらと重かった。
電機牽引のアムトラック。この電機は数日でへたりました。
アメリカ形の呼び物は長い貨物列車。ヤードは2線に収容するので、その時の分割、併合作業も見せ場になります。
SP(原鉄所蔵)の蒸機。動輪が大きいから旅客用なのかも。このクラスが半径2.2mのカーブを通過するのはかなり無理があります。
これは私でもわかるUPのビッグボーイ。最後の1週間ほど、恐る恐る走りました。
そのほかのアメリカ形いろいろ。総勢約102両でした。
ヨーロッパ形の一番人気はTGV。最初は走りすぎて車輪のフランジが摩耗しましたが、スピードを抑えたり、カーブレールの内側にグリースを塗ったりして、持ちこたえました。
ドイツTEEのヘルベチア。横置きのモーターからベルトで落とし、ユニバーサルジョイントで2軸駆動という、ユニークな伝導方式でした。
スイスTEEのゴッタルド。動力車が少しひ弱な感じだったのでT車を1両抜き、その後はトラブルなしでした。
フランスのBB9200形。331km/hのレコードホルダーとして有名。その時の記録映画は交博で何度も見ました。ロンバルディというイタリアのメーカー製で、惰行はそんなに効かないけれども走りはスムーズ。目立ったトラブルもなく完走しました。
スイスのBe4/4。客車の最後尾以外は原鉄所蔵品。電機はレマコ製で、これもスムーズに走ります。
フランスの2D2。残念ながら動力装置不良で走れなかった。
スイスの電車。2両で編成を組むが地味なので人気がなく、数日間で予備車になった。
フランスの蒸機231形(らしい)。レマコ製で非常に繊細、スピードも出た。展示用だったが調整して会期後半から戦列に加わる。
オーストリアの蒸機。かなり大型な本体の割にテンダーは小さ目。これも会期前半は展示専用だった。
珍しいスイスの蒸機。原鉄所蔵品で惰行がよく効く。8月末に本体のドローバーピンが脱落し、応急修理で持ちこたえた。客車はワゴンリとSNCFなど。走るは推進運転対策を施したものに限定された。
このほかにもスイスのロッド式電機、ドイツのガラス電車など、ヨーロッパ形の合計は約64両。
明けて9月12日。撤収開始です。
HOの車両はコンテナに収めます。
走り抜いた立役者。これからの運命は…。
レールの継ぎ目部分。新幹線用で他のレールより汚れが目立ちます。レール自体は目に見えるほどの摩耗はありません。
HOの展示車両も片付けます。これは台帳と照合するので少々面倒。
バックヤードで一番お世話になったのはこれ。
原鉄車両は博物館の倉庫に戻し、夕方からは関内に場所を移して打ち上げ。ビールが体の隅々に染み渡ります。
13日は残務整理。借りた模型とJORCの機材を稲毛まで運び、すべてが終わりました。
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結局伺えずに失礼しました。出かけていった仲間に聞くとやはりOゲージの迫力が印象的だったとの意見多数~Oゲージ復権のきっかけになるといいですね。
投稿: Cedar | 2016年9月15日 (木) 01時36分
Cedarさま、
両数×日数で計算すれば、恐らくギネスものだろうと思います。スタッフのうちの2人がJORC入会の意向を表明しています。
投稿: モハメイドペーパー | 2016年9月15日 (木) 09時21分
お疲れ様でした!
ユニバーサルジョイントの摩耗など、実際に見るとやはり過酷さが伝わってきました。
しかしそんなこんなの大変さを含めても、イベントは興味深く楽しいものですね。
投稿: 赤影 | 2016年9月15日 (木) 10時03分
熱い夏が終わりましたね。
無事完走おめでとうございました。
投稿: シグ鉄 | 2016年9月15日 (木) 12時35分
赤影さま、
正に耐久テストでした。質量が大きいだけに、駆動系の調整が悪いとてきめんにへたります。模型の展示方法などは、もう一捻りしたいところでした。
シグ鉄さま、
表面上は無事終了です。来年の夏は名古屋での企画があるとかないとか…。
投稿: モハメイドペーパー | 2016年9月15日 (木) 16時46分
長丁場、お疲れさまでした。お盆休みに伺ったときは、会場は閑古鳥でしたが、最終日にかけて最後の盛り上がりがあったようで、よろしかったですね。何しろ2か月間は大変でしたね。
投稿: 工房5丁目 | 2016年9月16日 (金) 00時45分
工房5丁目さま、
長いといっても私が出勤したのは半分くらいです。8月前半はオリンピックに食われたのかも。やはり2ケ月は長すぎます。
投稿: モハメイドペーパー | 2016年9月16日 (金) 11時14分
遅ればせながら、永のお勤めご苦労様でした。Oゲージのビッグボーイが走る様を見たかったです。大きいと迫力が違いますね。また、仕事の合間に原鉄道博物館にぶらりと寄ろうと思います。
投稿: ぼっちぼち | 2016年9月17日 (土) 17時15分
ぼっちぼちさま、
ビッグボーイは最初のうち、直線区間だけでデモ運転をしていました。あちこち危ない所をいじり、なんとか走るようになりましたが、レールの継ぎ目では前部台車がガクンガクンと振れ、見ていて冷や汗ものでした。
投稿: モハメイドペーパー | 2016年9月17日 (土) 22時41分