世界鉄道博の舞台裏
- 今月16日に開幕した世界鉄道博も3週目に入りました。ウリものの鉄道模型は毎日順調に走り回っているように見えますが、もうかなりトラブルが続出し、水面下では連日修理や調整に追われています。HOゲージでは運転不能になった動力車の大半がトミックス製品だとか。
Oゲージはポイントとそれに付帯するSカーブに悩まされています。ヤードへの出入りで6番ポイント2箇所を通過する新幹線0系。1/45だから1両の長さは55cmを越えていますが、ドローバーなのでなんとか通過します。
同様に6番ポイントを通過するスイスTEE(ゴッタルド)。1両の長さは新幹線と同じくらい。ケーディカプラーですが、6連の中間が動力車なので、脱線せずに通過します。
アメリカ形のブースは本線のポイントが8番(機関車の位置)。しかし、ヤード内は6番なので、推進で入る時はかなり緊張します。あまりスピードを落としすぎず、一定の速度で通過するのがコツです。貨物列車は矢印の所が最後尾。ヤードでは2本に分割して収容します。
問題はヨーロッパ形の機関車牽引列車。大部分は実物に忠実なピンリンク式カプラーと、実際にバネで伸縮するバッファーを備えています。このバッファーが曲者で、推進でカーブにかかると一旦左右に外れ、戻るとき逆に食い込んで、最悪の場合は客車を横転させてしまいます。
対策としてバッファーを縮めてみましたが、リンク式カプラーは突っ張れないので、結局バッファー同士が当たってしまいます。
原模型の一部には、こんなカプラーが付いています。これなら推進でも車両間隔は一定になるので、バッファーを引っ込めるか、撤去しておけば脱線しません。
そこで、これを簡略化したドローバーを作ってみました。0.8tの真鍮板を4mm幅に切ったもので、穴の間隔は20mm、25mm、30mm。20mmと25mmで大体は間に合うはずです。
連結してみました。Sカーブではこのくらい斜めになりますが、バッファーの間隔は十分にあり、安心して通過できます。ただし、車両によりバッファーの出っ張りに差があるので、ケースバイケースの対応が必要です。
真鍮板1枚ではぎくしゃくした時に浮き上がることがあるので、錘を付けました。4.4×6.3の角棒を6mmに切ってハンダ付けしたものです。目方は計っていませんが、そこそこの効果はあります。
これで一件落着と思ったら、右側のスイス蒸機に牽かれる客車に問題がありました。
ご丁寧に伸縮機構を備えていて、カプラーが大きく首を振ります。
これが推進時にも作用してドローバーがかなり斜めになり、先ほどの蒸機では小さめで軽いテンダーがカーブの外側にはじかれてしまいます。対策として少々乱暴ですが、瞬間接着剤で左右の動きを封印しました。これでバッファーに関するトラブルは収まりそうです。
最近のコメント