« 湘南鉄道模型クラブ、40周年記念運転会  | トップページ | 年賀状の当たり番号 »

2016年1月16日 (土)

鉄道強要講座(電車の前面を考える-1)

 有名な脱法ブログで好評連載中の「クローズアップ変態」にあやかって2匹目のドジョウを狙い、私の考えを強引に押しつけるという強要講座を開設しました。最初のテーマは電車の前面について考えてみます。

P1181963これはいうまでもなく小田急の5000形。貫通式で前照灯は上、貫通扉に方向幕という、電車の一番基本的な顔付きで、大部分の「鉄」もこのタイプを好むようです。ここで大事なのは、前面窓の天地寸法と上下の位置関係は側窓とほぼ同じであることです。

P2062229阪急2300系原型の前面。貫通扉に車番を入れ、方向板を左右のどちらかに寄せるのは、関西の私鉄でよく見られます。

P3225517前面貫通式でもおよそ「鉄」には人気がない東武8000系です。方向幕、種別表示も見やすいし、窓が釣り上がった分は前照灯を下に降ろし、全体のバランスは考えられているのですが。
 オデコに方向幕、前照灯は窓下という配置は、東京メトロの300形が高速電車では最初と思われますが、当時は部内でも路面電車みたいだといってかなり抵抗があったようです。

Pa152136名鉄6000系も窓高さ・位置はほぼ東武8000系と同じ。パノラミックウィンドーなのと、前照灯が上にあるのでだいぶ印象は違ってきます。

P2195033これも登場時は手抜きの見本みたいにいわれた東急8000系。最初は赤帯もなく、ほんとに味も素っ気もない顔付きでした。

P7233894同類が南海にもいます。メーカーが同じなので血筋は争えないというところでしょうか。東急に比べると、前面の窓位置が少し高くなっています。

P7233903一般の利用者からもボロクソにいわれたので、少し洒落っ気を出し、FRPで縁取りしてみました。窓の下辺を下げた分だけ前照灯も下がっています。

P6047127ステンレス車体は曲面加工が苦手なので、どうしても実用本位なデザインになります。東葉高速の1000系は東京メトロの5000系を譲り受けたものですが、前面を額縁・ブラックフェイスにすると、そこそこ近代的な感じがします。

P9068856これもあまり人気がなかった京王6000系。助士席側の窓が小さいのは大阪市営地下鉄の30系が元祖で、実用上はなんら問題ありません。

P8208481ステンレス車体になった7000系は、窓の高さを揃えました。しかし、ATC化などで運転台に積込む機器は増えているので、その分をどこに納めるかはだいぶ苦労しているようです。

Pa274053こういった実用本位の顔付きに一石を投じたのが小田急9000形です。ポイントは額縁スタイルと屋根部分までガラスとしたことで、地下鉄乗入れの場合は運転士席の上部に運行番号が表示されます。
 この時代にはビルの外装などにもガラスが大々的に採用され、現在もその流れは続いています。しかし、ガラスは大きくても実際に窓として機能する部分の大きさはほぼ一定、というより、そんなに大きくする必要はないのです。それとこの電車、車内からの前方見通しは最悪でした。

P3306007大きなガラスは重いし値段も高い。それなら見た目が同じようになるよう、色で細工しようというのが国鉄119系。いわゆるパンダ顔というやつです。実際の窓寸法は東武8000系より小さいくらいですが、ちょっと見にそうは感じないところがデザインの妙でしょうか。

Pa239988これは小田急9000形の発展型といえる国鉄211系。左はJR東日本、右はJR東海の車両で、東海車は助士席画の窓下辺を下げ、貫通扉の窓もそれに合わせています。

P9125975小田急では9000形のあとに出た8000形が、似ても似つかぬ顔付きになりました。屋根のカーブを無視して長方形を嵌め込んだのは、小田急ファンでも賛否両論があり、私もなんとなく馴染めません。なお、実際には運転台が嵩上げされ、コンソールの上辺は赤い矢印の位置になります。

P5220482この電車は小田急8000形の発展型かも知れません。

P9125962ステンレス車体になった小田急1000形は、9000形のイメージを引継いでいます。2000形も同じお面で、それ以後は角張って実用本位の3000形が幅を効かせています。(続く)

« 湘南鉄道模型クラブ、40周年記念運転会  | トップページ | 年賀状の当たり番号 »

鉄道全般」カテゴリの記事

コメント

119系、全部窓だとアッサリだまされていました。
ひょっとして105系もインチキですか?

211は東京と名古屋でちと違うなとは感じていましたが、成程という思いです。

シリーズ化して貫通以外もお願い致します。

 105系も119系の同族です。非貫通タイプも当然やりますよ。

前照灯はオデコに在るより腰板部に在る方が降雪時視界に入るが雪のチラツキが緩和され運転士としては視界確保の観点から良い様です。

 北海道の711系は、吹雪いた時に雪の反射でレール綿が見えにくくなるという理由で、屋根上に前照灯を増設していました。雪の質とか降り方でも条件が違ってくるのでしょうね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鉄道強要講座(電車の前面を考える-1):

« 湘南鉄道模型クラブ、40周年記念運転会  | トップページ | 年賀状の当たり番号 »

2023年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
フォト
無料ブログはココログ