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2015年12月 4日 (金)

鉄道関連のレコード

 レコードという言葉、もう九分九厘死語なんでしょうか。還暦を過ぎた人間の頭には、SP、EP、LPの区別があって、回転数はそれぞれ78、45、33(いずれも毎分)なんてことがいまでもしっかり記憶されています。
 そんな昭和の時代、まだ市販の映像メディアが確立されていなかったので、鉄道レコードがそこそこ出回りました。私の手元にも1枚あります。

Dscf2035鉄道関連のレコードの草分け的存在なのがこれ。キングレコードから発売された「日本の鉄道」シリーズです。一番最初が「こだま163km/hのモーターの唸り」だったと思うけど、私が買ったのはこの1枚だけです。
 サイズはドーナツ盤と同じ(直径約175mm)ですが、LPと同じ33回転なので、片面に10分弱収録されています。

Dscf2036裏面のデータによると、収録は昭和42年6月19・20日となっていて、解説はなんとあの生方良雄さんです。登山電車の塗分けとか、パンタグラフが懐かしい。1967(昭和42)年の発売で、定価400円です。まだ電車の初乗りは20円くらいだったから、結構いい値段です。
 これ以後、ちょっとした鉄道レコードブームになり、輸入盤も出回りました。アーゴレコードの「雷鳴下の蒸気機関車」なんていうのが有名でした。

Dscf1990もう少しあとの時代になると、フォークソングに鉄道が取上げられたりしますが、中にはこんな変わり種もありました。発売は1983(昭和58)年2月。おおくぼ良太は歌手というよりお笑い芸人といった方がよさそうです。経歴は、昭和27年9月生まれ、千葉県八日市場市出身、昭和51年にフォークグループ「チャチャーズ」を結成し、昭和55年に解散、昭和57年にテレビ朝日「ザ・テレビ演芸」の16代目のチャンピオンになり、その翌年にこのレコードが出ました。
 蛇足ですが、このレコードは通称ドーナツ盤といわれます。名前の由来は普通のレコードに比べて穴が大きいから。45回転なので片面の収録時間は3分そこそこ。このドーナツ盤に収めるため、邦楽、洋楽を問わず、シングル盤のヒット曲は概ね3分以内だったのです。

Dscf1989余計な講釈はさておき、この目蒲線物語の歌詞(半分は語り)が、もうたまらなくずっこけているのです。この画像は大きめにしてあるので、興味のある方は拡大して見てください。ちょうど新玉川線が開業した頃で、目蒲線は緑の旧型が主力という時代です。それにしても「寂しい電車だ目蒲線、あってもなくてもどうでもいい目蒲線」というフレーズの繰返しは、よく東急が文句を付けなかったと思います。
 しかし、歴史的事実を踏まえて池上線が兄という設定になっているし、赤羽線が捻出車のかき集めで3色混合という、時代的な背景もしっかり踏まえています。この人、そこそこの「鉄」なのかも知れません。
 そして極めつきは兄の池上線から父親が東上線だと知らされた時のせりふ。
東京で一番陰気だの、駅を五つ六つ過ぎると全部埼玉になってしまうだの、忘れ物に鍬やスコップが一番多いだの、もうこれでもかというほど東上線をコケにしています。もしかしたら、この歌の真意は東上線をおちょくることであって、目蒲線云々はその前振りに過ぎないのではないかとも勘ぐりたくなります。
 この歌、You Tubeで検索すれば出てきます。ただし、あくまでコミックソングなので、クソ真面目な東急ファン、東武ファンは見ない方がよいかと思います。

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コメント

大爆笑の歌詞ですね!
あの名曲”池上線”にさえケチつけた、ケツ穴の小さい東急がよく黙っていたものです。
全然売れなかったから気が付かなかったのかも?

コケにされたダ埼玉東上線が、今では我が物顔で東横線走っていますからね。
時代は変わる。

 自主製作らしいけど、天下のビクターから発売されています。まあ、この頃、川越市発の元町・中華街行きなんて想像もできなかったですね。

私は結構集めています。南武線の音なんてのも有りました。^^
あとはダークダックスの鉄道唱歌が好きです。

うっわ〜 キングレコードのシリーズ私も買いました
阪急と、この小田急も買ったような憶えがあります
運転士の声が独特だったような・・・
もう手元にはないですが懐かしいです〜

 南武線の音って、まだ吊掛の頃でしょうか。鉄道唱歌は九州まで行くと、だいぶ長くなりそうですね。

 キングのシリーズは電車ものが結構ありましたね。1枚しか買わなかったのは(買えなかった)、値段のせいもあるようです。

この頃 戸越銀座に住んでいました。池上線が兄貴とはねー。
今は西武池袋線いろいろ絡みがあるようで・・・

こ、コレは・・・
小職作、トーヨコさん哀歌よりヒドいやないですか(核爆)・・・・
つなぎあわせの母さんの姿を偲んでマジで涙がこぼれます(大糞核爆)・・・・

 開業が一番早いのは池上線だから、そのあたりはちゃんと押さえています。五反田もこけにされてますね。

 名(迷)作でしょ。この頃(昭和50年代後半)、吊掛式とか、床が木の電車が走っていたのは東急と東武だけです。そこにつぎはきだらけの赤羽線、南武線を絡めるあたり、結構「鉄」分多いと思います。じっくり聞くとそういった光景が思い浮かびます。

この歌、よく覚えてます。
それよりロマンスカーと箱根登山のレコード、聴いてみたい。
今度貸してください!お礼にCDに焼いてさしあげますww

私も持っています! 小田急と箱根登山電車を。 でもプレーヤーが無い(涙)。

 コミックソングの系譜を辿ると、帰ってきたヨッパライあたりが最初でしようか。You Cubuで検索すると、目蒲線と一緒に金太の大冒険なんていう歌も出てきます。
 真面目な方のレコード、いつでも試聴してください。

 我が家はプレーヤーはあるけど、アンプがダメで再生できません。今はパソコンに接続できるプレーヤーがありますよ。

ウチのプレーヤはまだ健在です。鉄ネタとしては、「素晴らしい蒸気機関車」のサウンドトラック盤をもってます。ホイホイミュージックスクール懐かしいな。

  プレーヤーもベルトドライブからダイレクトドライブになった時代です。主力はラジカセだったかな。深夜放送は局別、パーソナリティー別にご贔屓があったし…。

鉄道ファン誌の巻末広告にあった日本中の路面電車のレコード、一度聴いてみたいもんです。
札幌の路面ディーゼルとか花巻とか、かなり珍しい音源があったと記憶してます。

 鉄道レコード、いったいどのくらい出ていたのだろうか。データまとめている人、いないかな。

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