ブリキ車体の再生(その2)
市販のサビ取り剤にもいろいろ種類があって、なかにはゴム手袋を着用して使うこと、という注意書きの付いたものもあります。これは面倒なので、素手でも平気というのを買いました。しかし、そういうのは主成分が研磨剤だから、重なった部分の錆は落とせません。手に付くと危ないくらいの方が錆を落とす効果も強そうなので、いずれ試してみます。
それより、水洗いしてからできるだけ速く乾かすことが大事で、冬ならファンヒーターの前に転がしておけばいいのですが、今の季節はなかなか乾きません。そこで、塗装の時の乾燥にも使うことを考え、ドライヤーを買ってきました。
ドライヤーは見た目の大小に関係なく、消費電力は1.2kWが標準のようです。これではクーラーと一緒に使うとブレーカーが落ちそうなので、600Wに切り替えられる機種を選びました。小泉成器製でヨドバシ価格2130円(消費税込)。マイナスイオンが発生するらしいけど、模型の乾燥にはなんのメリットはありません。周囲温度30度の時、600Wでの温風温度は約95度になるそうです。
乾燥の問題が解決したところで、ハンダ付けに戻ります。錆がひどくて難儀しているとぼやいていたら、おダブス様から「ステンレス用フラックスを使うといいよ」というアドバイスをいただき、これも速攻で買ってきました。発売元は太洋電機産業、成分を見ると塩化亜鉛、塩酸、塩化アンモニウム、水で、一般のフラックスと同じ。混ぜ加減に違いがあるのだろうか。
半信半疑で使ってみると、なかなかいい具合です。一度では無理でも、数回付けると大抵の箇所はハンダが流れてくれました。勢いに乗って雨樋までハンダ付けしてからもう一度説明書を読むと、
●換気のよい場所で使用し蒸気を吸入しないこと●マスクを着用すること●ゴム製の手袋、ゴーグルを着用し、皮膚、眼の保護を行うこと、と書いてあります。どうしょう、私はすべて掟破りの行動をしていました。
もちろん作業が終わったら手と顔も洗ったし、鏝をあてた時の蒸気も、今まで使っているエコーモデルのフラックスより刺激が少ないくらいでした。まぁ、今の世の中、なんとか法でこのくらいの警告を書かないといけないのだろうけど、実際にマスクにゴーグル、手袋を嵌めてハンダ付けする人なんているのだろうか。
ハンダ付けの作法はさておき、一旦外したシル・ヘッダー、雨樋はすべて取り付けました。ハンダも隙間なく流したので、ヘナヘナすることもなく、かなり丈夫になっています。
しかし、しっかりドライヤーで乾かしても、錆の発生は止められません。一晩置いたら窓枠はこのありさまです。といってオイルスプレーをかけると次のハンダ付けが面倒だし、錆取りは塗装の直前にするしか手はなさそうです。
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このモデルは、当時のつぼみ製品のなかでも上級品ですね。 同じシリーズの 63系ショーティーより遥かに感じが良いです。 モハメイド師の神技でどのように再生されるか、楽しみです。
投稿: 豊川 三信 | 2014年6月24日 (火) 03時41分
車体はプロの組立てですが、床板や屋根の加工は素人っぽいレベルです。この頃は完成品ではなく、完成車体として販売されていたのでしょうか。
最終的には塗色をどうするかで、単色では地味なので、2色にしようと考えています。赤と白にすれば、名鉄のモ510もどきになりますね。
投稿: モハメイドペーパー | 2014年6月24日 (火) 19時58分