間もなく見納め、北王子貨物線(その1)
その昔、王子から分かれる須賀貨物線というのがあり、北本通で都電と平面交差することで有名でした。残念ながら私はそのシーンを見たことはなく、牽引機のEB10も田端操の片隅に止まっているのを、遠目にちらっと見たことがあるような…というくらいです。
実はこの貨物線、途中から枝分かれしていて、そちらはまだ営業中なのですが、諸般の事情により3月のダイヤ改正で廃止されてしまうのです。
その北王子貨物線というのは田端操~北王子間の4km、JR貨物が第1種鉄道事業者で、数少ない貨物会社の自前路線です。
上の写真は北トピアの北側展望室から撮影したもので、赤い線が貨物線のルート、右端のグリーンっぽい建物が荷主である日本製紙物流の本社と倉庫です。2014年夏に本社は埼玉県草加市に移転、倉庫の機能も他の施設に分散するので、荷主がいなくなった貨物線は廃止の運命を辿ります。
倉庫の入り口です。貨物列車は1日3往復設定されていて、運休となる土休日は門扉が閉じられています。左の赤丸の所にある朽ち果てた境界標には、日本製紙の前身である十條製紙の文字が読み取れます。
矢印の部分の枕木は鉄枕木で、この路線は全体にわたって数本おきに鉄枕木が使われています。
構内はこんな具合。右端の1番線が荷役ホーム、隣の2番線は入換え用DLが待機。以下、3番線は牽引してきたDE10の機回し、4番線は予備DLの置き場、5番線は荷役を終えコンテナ車が置かれています。
列車は1日3往復で、北王子着は8:00、10:15、14:25。約10分後に折り返します。入換え運転なんで、多少時刻が前後することがあります。写真は王子駅の上野寄りから撮影。各列車ともコンテナ車10両で、なかなかの迫力です。
新架線の高架下から右折して、北王子までには4箇所の踏切があります。レールがだいぶ波打っていますね。
タイミングがよければ、バックに新幹線を写し込めます。
最後の踏切を渡って日本製紙物流の敷地に入ります。
DE10はすぐ切離され、3番線を通ってポイントの先まで戻ってきます。
ポイントを転換して、5番線にいるコンテナ車に連結します。
ブレーキテストがすんだら間もなく発車。空荷なんで楽々と牽き出します。
ここから新幹線の高架下あたりまで、デッキに操車担当者が乗込みます。雨の日なんかは大変でしょうね。この日は数人の同業者がいました。
途中は単線なんで、ほとんど真正面しか撮れません。これは新幹線高架に近い、複雑な形をした歩道橋からの撮影。フェンスの下の隙間から狙ったので、モニター可動のカメラでないと撮りにくいアングルです。
これも王子駅のホームから。かなり京浜東北線の電車と被るリスクがあります。
*その2は構内の様子と入換え用DLをレポートします。
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とうとう、王子貨物線も全廃になってしまうんですね。
私はまだ、北本通りの先に、日産化学の工場があるときに、一度撮りに行ったことがあります。その頃は、EB10が、貨車を引いて、走っていました。北本通りを渡っている写真を撮りたかったのですが、間に合わず、王子貨物駅の構内に戻ってきたところを、かろうじて撮ったくらいです。
最近の写真も、一度は撮ろうと思っていましたが、なかなか平日にそこまででも行きにくいので、いまだに撮りに行っていません。
最近は、無くなると言われても、やたらと人が集まるので、わざわざ撮影に行く気がなくなってしまいました。
投稿: 工房5丁目 | 2014年3月 2日 (日) 00時35分
1月末から何度か通っていますが、同業者は日によって数人見かける程度です。つい先日の王子駅は7人ほど集まっていました。
投稿: モハメイドペーパー | 2014年3月 2日 (日) 10時29分
その2・・・構内の入換えDL(スイッチャ)のレポートを楽しみにしています。私の好きな日車の25トンがいたと思います、5インチゲージ鉄道模型で日車の25トンを製作し楽しみもしました。
投稿: 模鉄ちゃん | 2014年3月 2日 (日) 10時51分
その2、なんとか今日中にアップします。
投稿: モハメイドペーパー | 2014年3月 2日 (日) 21時54分