墨東の話題
墨東とは隅田川より東のこと、早い話が川向うなんですが、最近はこういう言い方はあまり聞かれません。NHKでは差別用語とされているようだけど、墨田区とか江戸川区から見ればその西側が川向うで、四ッ谷の大木戸を越えた中野、杉並なんかは市外じゃないかということになります。
それはさておき、このところ東急とか小田急に関心が集まっていますが、墨東の京成電車でも、この3月いっぱいで3300形のリバイバル塗色車が姿を消すそうなのです。
リバイバル塗色は会社創立100周年を記念した行事の一環として、2009年に3312~3309がファイアーオレンジ、3324-3323-3346-3345が赤電色、3356~3353が青電色に塗り替えられました。 青電色の3356編成。厳密に言えばこの塗色は旧3000形まででしたから、リバイバルではありません。私の記憶では窓周りがもう少し黄緑っぽく、迷彩色みたいでした。
3300形のラストナンバーで、汽車会社が製造した最後の私鉄向け車両でもあります。この編成は今年の2月18日で営業運転を終了しています。 ファイアーオレンジの3312編成。塗装の簡略化を図ったもので、京成ファンには一番人気のない塗り分けです。この塗色の頃には冷房化されていましたが、なんとなく暑苦しい感じがします。
この編成は3月24日まで運転されます。 これが真打ちの赤電編成。オリジナルは窓下の帯の縁がステンレスというなかなか凝った作りで、模型で再現するには苦労させられます。編成の車号が不揃いなのは、3321が中間車化されて6連固定となり、4連化の時に中間ユニットが廃車されたためです。
4両とも日本車輌製ですが、妻面の製造銘板を見るとおもしろいことに気がつきました。
上は3346、下は3324の銘板です。日車の蕨工場は昭和45年で閉鎖されたので、翌年からは名古屋工場(後に豊川に統合)で製造されるようになったということを物語っています。
赤電編成は今月20日が最終運転で、金町線での運用は18日限り。以前にも撮影しているものの、やや難ありの場所だったので、もう一度最良の条件で撮っておきたいと思い、17日の午前中に柴又まで出かけました。ここは柴又から少し金町寄りの所。先週までの東横線ほどではないけど、よいアングルの位置には撮り鉄が張り付いています。線路は2本あっても右側は高砂車庫への入出庫線なので、金町行きも写真のようにポイントを渡って左の線路を走ります。
最初に撮影に来た時はこのことに気付かず、手前の踏切の左側で金町行きを待ち構えていました。午後で光線状態も申し分なしと思っていたら、電車が手前に迫ってきて大慌て。下調べの必要性を痛感したのです。 編成写真としては最初のカットがベストですが、後追いなので前向きも押さえておきます。しかし、よく見ると塗装のあちこちにひび割れが入ったりして、だいぶ末期的な状態になっていました。
せっかくなんで普通の3300形も写しておきます。これは戸袋部分に「こち亀」のラッピングを貼った3348編成で、ほぼ金町線の専用になっています。
日常的なシーンとして交換風景も記録しておきます。この顔はだいぶ整形されていますが、個人的にはオリジナルよりこの方が気に入っています。
車内吊りのポスター。赤電は20日に上野→成田間の特急で有終の美を飾るそうですが、ファイアーオレンジはなにもしてもらえないのだろうか。
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こんなのでも相性の良し悪しがあって、青電は津田沼で丸ごと撮影ができましたが、赤電、真っ赤電はあまり相性が良くなくて、まともに取れませんでした。特に赤電の方は、撮りに行くと高砂車庫で寝ていたりして走っていなかったり、真っ赤電の方は、カメラを持たずに京成を利用するときに限ってよく出くわしたりしました。
昨日、一昨日と朝、上野まで乗り入れていましたが、残念ながら、この2本は、撮影できぬままで終わりそうです。
投稿: 工房5丁目 | 2013年3月19日 (火) 00時19分
確かに巡り合わせの悪い車両はありますね。道楽なら諦めるしかないけど、仕事で追いかけている時なんかは、胃に穴があきそうになります。
投稿: モハメイドペーパー | 2013年3月20日 (水) 00時12分